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え・・・?

こんにちは。今澤です。
前回記事の続きです。
15年ほど前に、私がリフレクソロジーの某有名チェーン店で見た衝撃的なもの。
勘の良い方や、この業界の方などはすぐにおわかりになったかもしれません。
それは、
担当の先生の指にできたタコです。
通称「揉みダコ」なんて呼ばれているものですね。
その先生の揉みダコはとにかく凄まじかったのです。
親指と人差し指の関節それぞれにピンポン玉がついているような。
そんな印象でした。
それを見た時に最初に出た感情というのは、
すごい とか、かっこいいとかではなく、
心配
 
でしかなかったんですね。
私は、すかさず質問しました。
「その指すごいですね。どうしたんですか?」
たしかそんな感じに質問したと記憶しています。
恐らく心配そうな顔つきで。
それに対し、先生からは意外な表情で意外な返答が返ってきたのです。
これは私の勲章なんです。お客さんの足を揉み続けた結果にできたものだから。
自信たっぶりに誇らしげな表情でそんな風に語る先生。
「え・・・?」
本当に申し訳ないです。今これを読んでいる方の中で、同じように揉みダコがある方もいらっしゃるかもしれません。
誇らしいものとして捉えている方には本当に申し訳ないのですが、私がその時、頭の中に浮かんだものは、
「え・・・?」
という疑問の感情だったのです。
恐らく、その時の私の表情は固まっていたでしょう。
私はその頃まだ、リフレクソロジーを本格的にはやっていませんでしたが、将来施術の繰り返しによって指にボンっとピンポン玉のようなタコができていった時に果たしてそれを誇りとして考えられるか?
正直疑問に感じました。
身につけたテクニックによる施術で、相手の体が良くなればそれだけで良いというわけではない。
セラピストは自分の身体も守らなければいけない。
その時の体験がきっかけで、私は強くそう思うようになりました。
揉みダコを作らない施術法。
つまりは、自分の身体を守る施術法。
試行錯誤を繰り返した後に、私はあるテクニックを作り上げました。
人間の体は同じ部位に衝撃を受け続けると、そこを守ろうとします。
武士が身を守る為に、硬い鎧(よろい)を身に着けるが如く、皮膚を硬くして身を守ろうとするのです。
揉みダコができるのもその原理です。
指の同じ部位にばかり衝撃を受け続けると、体はそこを守ろうとして皮膚を厚くします。
つまり、鎧をつけるんですね。
鎧をつけても、その鎧がもろくて役に立たなければ今度はさらに硬い鎧をその上に作ろうとします。
そうして硬い鎧、硬い鎧、と重なっていって硬い硬い大きな大きなタコになっていってしまうんですね。
ならば、そうなる事を防ぐためにはどうしたら良いのか。
試行錯誤の末に、私はある方法に辿り着きました。
つづく